パターン言語ラボラトリー

【概要】

名称:パターン言語ラボラトリー

設立:2012年 8月 10日

問い合せ先:こちらまでお願いいたします。

【理念】

【活動】

建築や都市計画の分野で使われはじめ、コンピュータのソフトウェア開発分野で広く脚光を浴びたパターン・ランゲージが多方面で活用されています。近年では、株式相場の分野でチャートパターンとして成果を上げています。

相場におけるチャートパターンは、世界中のあらゆる市場において売りと買いの力関係の時間的変化から何度となく繰り返されてきた値動きの典型的なパターンです。チャートパターンを称して「賢い投資家が残した足跡」だと述べています。投資における初心者でも、この足跡に従えばパターンのブレークアウトによって高い投資パフォーマンスが得られる可能性があります。

パターン言語ラボラトリーは、『チャートパターン パフォーマンスガイドブック』を使い「根拠に基づいた規律ある投資プロセスの実践」を行うためのセミナーを提供するとともに、本書とアプリ「Alexander」の使い方を伝授する解説本を出版する準備を進めております。

関連セミナを参照願います

今後のパターン言語ラボラトリーにご期待下さい。

【書籍】

「チャートパターン パフォーマンスガイドブック―統計分析データに基づいてパターンの識別からトレードの作戦までを解説」 Amazon

・著者 トーマス・N.バルコウスキー

・翻訳 パターン言語ラボラトリー

・概要

昨今、機関投資家および個人投資家による中長期的な資産運用を安定的に進めるため、様々な知見が成熟しつつあります。その中でもチャートパターンは、歴史を重ねつつ発展してきたもののテクニカル分析手段の一つです。本書は、これらを網羅し、体系化するとともに、実例による解説、統計的な分析結果を提供します。本内容を参照することにより、市場に対して常に冷静に対応することができ、根拠に基づく規律ある投資(システムトレード)を可能にします。

統計分析データに基づいてパターンの識別からトレードの作戦までを解説

本書『チャートパターン パフォーマンスガイドブック』と、『ロウソク足パターン パフォーマンスガイドブック』は、T・バルコウスキーの著作『Encyclopedia of Chart Patterns Second Edition』および『Encyclopedia of Candlestick Charts』の邦訳である。チャートパターンやロウソク足パターンは、相場の価格チャートの中で、トレンドの反転時や保ち合い時に繰り返し出現する特徴のある値動きのパターンで、大きな値動きの予兆となるものである。チャートパターンは足の表記法に依存しないパターンであり、ロウソク足パターンはロウソク足に特化したパターンである。

■パターンとは何か?

相場以外の分野でも特定の品質を得るためにパターンを利用した例がいくつかある。建築や都市計画の分野では、C・アレグザンダーが著作『Pattern Language』(邦訳:平田翰那訳『パタン・ランゲージ——環境設計の手引』、鹿島出版会)の中で、昔から人々に「心地よさ」を感じさせてきた構造物を手本にして253個の建築や都市計画上のパターンを定義している。これらのパターンの組み合わせであるパターン言語で追求された品質は「心地よさ」に代表される「無名の質」と呼ばれる品質である。したがって、建築家は、これらのパターンを使うことによって、心地よさを醸し出す良質の設計を再利用することができる。

コンピュータのソフトウェア開発の分野では、F・ブッシュマン等の「アーキテクチャーパターン」や、E・ガンマ等の「設計パターン」が有名である。彼等はソフトウェアアーキテクトやプログラマーの間で何度も繰り返し考え出されてきた解決策をアーキテクチャーパターンや設計パターンとして定義している。定義されたパターン群は機能的な品質を満足するだけではなく、パフォーマンスなどの非機能的な品質をも満足するものである。したがって、ソフトウェアの設計者は、システムの要件に合ったパターンを選択的に再利用することによって効率の良いソフトウェア開発を行うことができる。

以上から、「パターンとは何度も繰り返し出現し特定の品質を提供する事象である」という定義が可能である。

相場におけるチャートパターンは、世界中のあらゆる市場において売りと買いの力関係の時間的変化から何度となく繰り返されてきた値動きの典型的なパターンである。著者はチャートパターンを称して「賢い投資家が残した足跡」だと述べている。投資における初心者でも、この足跡に従えばパターンのブレークアウトによって高い投資パフォーマンスが得られる可能性がある。

■本書の特長

・初心者にも分かりやすい

本書は1つのパターンを1つの章で解説するパターンカタログになっている。章立ては、「分析結果の要点」、「概要」、「識別方法」、「パターンの失敗」、「統計データ」、「トレードのための作戦」、「トレードの例」、「高いパフォーマンスを得る方法」の8つの節で構成され全章で統一されている。「分析結果の要点」は、重要な統計分析結果だけをまとめている。「概要」ではチャートを参照しながらパターンの概要が説明され、形成される理由やシナリオが説明される場合もある。「識別方法」では、パターンを識別するためのガイドラインを説明している。「パターンの失敗」はパターンが機能しないか、またはパフォーマンスを発揮できないケースについて説明している。「統計データ」では、パフォーマンスデータを中心に多くの統計データを掲載し解説している。「トレードのための作戦」では、トレードの作戦をパフォーマンスデータに基づいて解説している。「トレードの例」では、パターンを実際のトレードに使用した例が紹介されている(架空のトレードの場合もある)。「高いパフォーマンスを得る方法」では、パフォーマンスデータに基づいて少しでも高いパフォーマンスを追及するための方法がリストされている。

チャートパターンの名前には、パターン形状を認識しやすいパターン名が使用されている。例えば、フラッグ、ペナント、トライアングル、なべ底、ホタテ貝のようにパターン名からパターン形状が連想できる。直訳すると形状の認識が困難になると思われるものについては著者の意図に反しないレベルで新たなパターン名を付与している。例えば、Broadening Formations, Right-Angled and Ascendingはメガホン(上昇型)、measured move upは2行程チャネル(上昇型)などである。パターン形状の概略図が付いた索引も便利である。翻訳に当ってはパターン名の一貫性についても注力している。例えば、パターンの変形を示すために、底型、天井型、上昇型、下降型、逆転型、アダムとアダム型、アダムとイブ型、イブとアダム型、イブとイブ型、ネガティブサプライズ型、ポジティブサプライズ型のようにパターン名に型を追加している。 パフォーマンスデータの統計処理が行われているが、使用されている統計用語としては平均、度数分布、中央値、線形回帰だけである。

・パターンが網羅的である

本書では53個のチャートパターンと10個のイベントパターンを取り上げている。イベントパターンとは、会社の収益発表や経済指標の発表のようなイベントがトリガーになって形成されるパターンである。これらのパターンの網羅性は極めて高い。流動性が高い市場では、大部分の時間帯でチャートパターンやイベントパターンを形成している可能性がある。市場の振舞いのパターンが網羅的に熟知されているならば、市場に対して常に冷静に対応できる。

・パフォーマンスデータが統計的に分析されている

本書のパフォーマンスデータは、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、アメリカン証券取引所(AMEX)、ナスダック(Nasdaq)で取引されている数百銘柄を対象に、1991年から2004年までの期間で出現した38,500パターンを使って統計的に分析されている。この期間内で2000年3月24日から2002年10月10日の約2年半は、スタンダード&プアーズ500種指数における下降相場で、残りの11年が上昇相場である。パフォーマンスは上昇相場と下降相場に分けて分析されている。

最も重要なパフォーマンス指標は、「平均上昇率または平均下落率」、「ブレークアウト失敗率」、「トレンド終了後の上昇率/下落率」の3つである。それぞれの正確な意味については巻末の用語集を参照してほしい。パターンは3つのパフォーマンス指標ごとに順位が付けられている。また、3つの順位の和によってパフォーマンス総合順位が付けられている。

20章のダブルトップ(イブとイブ型)パターンのパフォーマンスを見てみよう。このパターンは先行する上昇トレンドを反転下落させる短期下降反転型のパターンである。下降相場での平均下落率は25%、ブレークアウト失敗率は2%、トレンド終了後の上昇率は45%である。ブレークアウト失敗率が極めて低い。パフォーマンスの総合順位は21パターン中9位である。

52章のウェッジ(下降型)パターンのパフォーマンスを見てみよう。このパターンが短期上昇反転型として振舞う場合、下降相場での平均上昇率は25%、ブレークアウト失敗率は11%、トレンド終了後の下落率は33%である。パフォーマンスの総合順位は19パターン中11位である。(「訳者まえがき」より)

■著者紹介

トーマス・N・バルコウスキー

バルコウスキーは、チャートパターンの世界的な権威として認められている。彼は、投資家兼トレーダーとして30年の経験を持っている。いくつかの会社で、ハードウェア設計技師、上キュソフトウェアエンジニア、ソフトウェアマネージャーとして勤務した後、36歳で引退し、投資家兼トレーダーとして現在に至っている。2006年の11月に解説した ThePatternSite.com は、2009年の3月には8000以上のリンクから月当たり53000を超える訪問者があったが、2011年の1月現在で、月当たり80000を超える訪問者がある人気サイトに成長している。

■目次

第1部 チャートパターン

メガホン(底型)

メガホン(上昇型)

メガホン(下降型)

メガホン(天井型)

メガホン(上昇ウェッジ型)

メガホン(下降ウェッジ型)

バンプ&ランリバーサル(底型)

バンプ&ランリバーサル(天井型)

取手付きカップ

取手付きカップ(逆転型)

ダイヤモンド(底型)

ダイヤモンド(天井型)

ダブルボトム(アダムとアダム型)

ダブルボトム(アダムとイブ型)

ダブルボトム(イブとアダム型)

ダブルトップ(アダムとアダム型)

ダブルトップ(イブとアダム型)

ダブルトップ(イブとイブ型)

フラッグ

フラッグ(オニール型)

ギャップ

ヘッド&ショルダー(底型)

ヘッド&ショルダー(底複合型)

ヘッド&ショルダー(天井型)

ヘッド&ショルダー(天井複合型)

角(底型)

底(天井型)

アイランドリバーサル

ロングアイランド

2行程チャネル(下降型)

2行程チャネル(上昇型)

ペナント

パイプ(底型)

パイプ(天井型)

レクタングル(底型)

レクタングル(天井型)

なべ底(底型)

なべ底(天井型)

ホタテ貝(上昇型)

ホタテ貝(上昇逆転型)

ホタテ貝(下降型)

ホタテ貝(下降逆転型)

3つの山(下降型)

3つの谷(上昇型)

トライアングル(上昇型)

トライアングル(下降型)

トライアングル(対称型)

トリップルボトム

トリップルトップ

ウェッジ(下降型)

ウェッジ(上昇型)

第2部 イベントパターン

死猫の跳ね返り/デッド・キャット・バウンス

死猫の跳ね返り(逆転型)

収益発表(ネガティブサプライズ型)

収益発表(ポジティブサプライズ型)

FDA新薬承認

収益発表(フラッグ型)

既存店売上高発表(ネガティブサプライズ型)

既存店売上高発表(ポジティブサプライズ型)

銘柄格下げ

銘柄格上げ

統計データ要約

用語集と方法論

チャートパターンとイベントパターンの索引

索引